アメリカの国家非常事態宣言はデマ?投資禁止なだけで中国と戦争はない?

トランプ大統領が「国家非常事態宣言を発令」とTwitterにてトレンドとなっていますが、太平洋戦争を彷彿をする人もいるようで、混乱が生まれています。

現状を冷静に見てみる必要がありそうなので、状況をまとめてみました。

アメリカが国家非常事態宣言を発令はデマ?本当?

「国家非常事態宣言」は日本語訳となり原文は”National Emergency”です。

これを

  • 国家非常事態宣言と読むか
  • 単に緊急事態を宣言するだけなのか

どちらで訳し分けたらよいのか混乱を生んでいます。

ですが、Emergencyには

  • 緊急
  • 非常
  • 応急

など複数の意味があるので、訳し方として「これが正解」というものがあるわけではありません。

ただ、慣例上「国家非常事態宣言」と訳すとかなり重大な印象を与えますので、ここは「緊急事態であることを大統領令として示す」というものであると捉えるのが良いでしょう。

そのため、

『「国家非常事態宣言」なんてデマだよ!』

という主張は的を得ているとはいいがたいですね。

訳し方によっては、「国家非常事態宣言」とも訳せますので。

このあたり、アメリカの政治に詳しい方がいれば、「国家非常事態宣言」と「緊急事態宣言」を英語で表記した場合の違いをご存じかもしれません。

しかし、一般的な解釈がそこまで大きく変わるかどうかというよりは、言葉が与える印象の違いで、個人により反応が変わってきているようです。

事実、「国家非常事態宣言」と訳すことで、太平洋戦争やテロを思い出す人もいますね。

ただ、先ほども書いた通り、戦争時の非常事態宣言ほど重大なことみなす必要は、現時点では無いと言えます。

今回の宣言となる大統領令を見てみれば分かります。

トランプの今回の非常事態宣言は投資禁止に関わるもの

今回の宣言の内容はざっくりと以下のとおり。

  • 中国企業の中には、表面上は民間企業だがあらゆる手段でアメリカの投資家から金を集め、中国の軍事産業拡大に貢献している企業がある。
  • アメリカは、中国共産党の軍事企業の上場株式への投資やそれに類する特定の投資を禁止する。
  • 大統領は、そうした施策の公布をおこなう権限を財務長官に委任した。

今回の大統領令(宣言)に書かれているのは、【特定の中国企業への投資禁止】ということに集約できます。

中国と戦争するかのような勢いでツイートしている方も見かけますが、決してそこまでのものではないことは分かっておいてください。

今回のトランプによるアメリカ緊急事態宣言で大統領選の訴訟に影響ある?

このタイミングで中国関連の宣言をしたのは、

  • トランプが大統領選の投票結果について訴訟をしていることと関係があるのか、
  • 何かトランプに有利になるのか

など気になっている人もいると思いますが、もう投票自体は終わっており、投票数の有効性についての訴訟となっているため、「宣言によって選挙で有利になる」という目的ではないでしょう。

ただし、中国への厳しい政策は共和党・民主党の両党から支持を集めることができ、いわば「誰も強くは反対しない」政策となります。

そのため、トランプは仮にバイデン氏が大統領選当確取り消しとなり、自分が大統領に返り咲いたときのことを想定し、自身の株を上げておく狙いはあるかもしれませんが、もちろん憶測にとどまります。

アメリカの緊急事態宣言はデマ?のまとめ

新型コロナウィルスの対応や中国企業系アプリ(TikTokなど)のダウンロード禁止など、これまでアメリカと中国は敵対関係が続いています。

今回の宣言は、確かに中国企業・中国政府にとって大きな痛手となりますし、日本政府もこれを受け、対応を検討するものと思われます。

なお、Twitterで話題となっている「非常事態宣言」はデマなの?ということに関しては、「デマ」ではないが適切な表現かどうかは議論の余地があると考えておくのがベストかと思います。