袴田事件の内容とは?経緯・現在の状況と真犯人の可能性が高い人物など総まとめ

「袴田事件」が再び脚光を浴びていますが、

  • 袴田事件ってそもそも何なの?
  • どういう問題があるの?
  • 誰がどうして何が起きたの?

などなど、詳細を知らないという人もかなり多いのではないでしょうか。

ニュースなどを見ても、難しい言葉ばかりで読む気をなくした人もいると思います。

しかし、袴田事件は日本の法律や裁判について学ぶきっかけになりますし、死刑についても理解を深めることができるので、ぜひ知っておいてほしいところ。

そこで、今回は、知識ゼロでも分かるように、

  • 袴田事件の内容と経緯
  • 袴田事件の問題点
  • 真犯人の可能性が高い人物
  • 袴田事件の現在の状況

について、「分かりやすさ重視」でまとめたいと思います。

(※専門用語は省きます)



袴田事件の内容とは?事件はいつ・どういったものだったのか

袴田事件とは、

  • 1966年6月30日に起きた事件
  • 味噌会社の家族4人が刺されたあと放火され亡くなった
  • 袴田巌氏が金銭目的で行った犯行とされている
  • 袴田氏は死刑を求刑されたが、そのあとで釈放されている
  • しかし、死刑が無しになったわけではなく、袴田氏はいつ刑務所に戻され、死刑になるか分からない状態

ざっとまとめるとこうなります。

袴田事件の経緯を時系列で分かりやすくまとめ

時系列でもう少し詳しく解説をすると、

1966年に事件が起きたあと、袴田氏は一貫して無実を主張したものの、14年後に死刑が確定。

その後の1981年、2008年と、何度も袴田氏の弁護団が裁判のやりなおしをもとめましたが、そのたびに却下されています。

しかし、2008年に2度目の再審請求が却下されたあと、犯行着衣とされる服の血痕をあらためてDNA鑑定したところ、袴田氏と一致しなかったことが判明します。

静岡地裁はさすがにその結果を無視できなくなり、DNA判定の結果を新証拠として、裁判のやり直しを開始しました。

そして、既に獄中で長年過ごしていた袴田氏については、

「拘置をこれ以上継続することは耐えがたいほど正義に反する」

として、無実だとはまだ決まっていなかったものの、いったん釈放されることになりました。

しかしその後、2018年に東京高裁は、袴田氏を釈放した状態は維持しつつも、「裁判のやりなおし」という決定を却下します。

袴田事件の静岡地裁と東京高裁の食い違う主張とは

静岡地裁は、「裁判をやりなおすべきだ!」と主張し、東京高裁は「裁判は正当なものであったから、やりなおす必要はない」としてきました。

それぞれの主張は、大きく分けると

  • 犯行着衣とされる衣服に付着したDNA鑑定の結果が、「袴田氏のものではない」というのを信用できるかどうか?
  • 味噌の中に隠されていた犯行着衣は、いつ隠されたものなのか?

という2点。

犯行着衣とされる衣服に付着したDNA鑑定の結果が「袴田氏のものではない」というのを信用できるかどうか?

静岡地裁が提出したDNA証拠によれば、服に付着した血痕は、被害者のものでも袴田氏のものでもないという結果が出ていたとのこと。

しかし、東京高裁はDNA鑑定手法が信用できないとして、「そのような鑑定結果では判決を覆すのには足りない」としてきました。

味噌の中に隠されていた犯行着衣は、いつ隠されたものなのか?本当に袴田氏のものなのか?

犯行時、血の付いた衣服を味噌の中に隠したとされていましたが、そのサイズが袴田氏と合わないという静岡地裁と、「袴田が着ることは可能」と結論づけた東京高裁とで、主張が食い違っていました。

また、味噌の中に衣服が隠されたタイミングも、主張が異なっていました。

静岡地裁によれば、味噌の変色具合から、「犯行から相当時間経過してから、(袴田氏以外の)何者かによって入れられたもの」であり、「袴田氏が服を味噌に入れたのではない」としていました。

しかし、東京高裁は、「味噌の変色具合は、特定の条件下では矛盾しない」「味噌の色を示す資料の色味が分かりにくく、判決を覆すには足りない」などの主張をしていました。

袴田事件の現在の状況は?

袴田氏はそれ以降、「いつ刑務所に戻されるかわからない状態」のまま、釈放されているということです。

長年の獄中生活で精神を病んでしまい、日常会話もままならない袴田氏は、毎日の散歩を日課にしているものの、これまで逃げ出すようなことはありませんでした。

現在も、袴田氏は日常生活を送っていますが、2020年12月22日付けで、大きな変化が起きました。

「審議を東京高裁に差し戻し」=つまり、裁判を途中からやりなおせる

との決定が下されたんですね。

「裁判のやりなおし」が再び決まったのはつい昨日(12月22日)のことですから、2018年から2年以上も、袴田氏は「裁判のやり直しができない状態で釈放生活」という、かなり特異な状況におかれていたわけです。

袴田事件は冤罪なのか?真犯人の可能性が高い人物とは

袴田事件を調べていると、袴田氏が犯人ではないと考える人が多いと感じます。

それには理由があり、事件で亡くなった家族4人は、「家族の長女を除いた」4人だったわけです。つまり、この家族の長女だけ、無事でした。

また、家族のうち、次女と母親は、顔まで刺されていて犯人の憎悪を感じざるをえない様相だったとのこと。

金銭目的で強盗するだけであれば、顔まで何度も刺すわけがないという主張は納得もできます。

また、生き残った長女は、47年ぶりに袴田氏が釈放された日の、ちょうど翌日に67歳で亡くなっていますが、状況から自死の可能性が高いと言われています。

袴田氏が釈放となれば、自身が疑われると考え、そういった行動に至ったと考えるのも不自然ではありません。

まとめ

袴田事件は、強盗と放火による殺人で死刑が確定していた袴田氏が、無実が確定しないまま釈放されている事件です。

真犯人の可能性が高い人物(被害者家族の長女)は既に亡くなっており、ネットの声には

「袴田氏が無罪確定すると賠償金がすごい額になるので、東京高裁は袴田氏が亡くなるのを待っているのではないか」

といった声もあります。

いずれにせよ真相は不明ですが、今後再審が開始されることが決定しましたので、今後どうなるか引き続き見ていきたいと思います。